『細雪』公演、おかげさまで27日に無事千穐楽を迎えております。
大好きな谷崎の世界。
雅な昭和が香る作品。
船場言葉で紡がれる物語。
煌びやかな和服の美しさ。
初演は1966年、僕よりも2年先輩。
現在の演出になったのが1984年。
そこからでも35年に渡り愛され紡がれてきた作品です。
千穐楽の前の夜公演で通算1600回の上演。
千穐楽が1601回目。
キリのいいところで終わってないところに未来を感じる。
きっとこれからも公演は続いていくんだろうなぁ〜。
そんな歴史ある名作に関われることはありがたいこと。
改めて『細雪』の住人になれたことに感謝です。
その中で僕が務めたのが「御牧」という役。
出番はスゴく少ないのです。
でも劇中で色んな方が「御牧」の話をしてくれます。
お客さんは「御牧」についての情報をたくさん持つことになります。
つまり、出ていた時にイメージを崩すようなことがあれば取り返しはききません。
「御牧」は元子爵の血を引く生まれ。
演出家にもプロデューサーにも言われたことは一つ。
「華族の品を保ってください!」
4姉妹の3女・雪子にとっては「白馬の王子さま」!
とっても重要でいい役なのです。
かくして僕にとっての5月は「御牧」としての品を醸し出す日々だった訳です。
成果のほどはご覧になった方の判断に委ねるとして、
とても素敵なシーンに出させて貰いました。
このところ癖のある役が多かったので、普通の2枚目は久しぶり。
しかもトキメキ恋に落ちるシチュエーション。
おかげで細胞も活性化され若返った気がしています!!
今回の公演は毎日11時開演。(貸切はさにあらず!)
始まるのが早い代わりに終わるのも早い。
でも遊びに行く感じでもない。(朝早いから!)
そんな時は爽やかにお散歩!
その一コマをご紹介。
明治座は浜町にあります。
ここは人形町・水天宮・小伝馬町のほど近く。
日本橋や神田も目と鼻の先。
まだ昭和を感じる下町の風景が残るところ。
下町といえば路地裏 ⬇️⬇️⬇️
こんな路地が僕は大好き!
そして佇むお店も大好き!!
人形町には史跡も多いのです。
例えばこれ ⬇️⬇️⬇️
まぁ、いまは小学校なんですよ。
でもね、昔はこんなところだったのです ⬇️⬇️⬇️
そう、かつて”西郷どん”が住んでいたところ!
そしてここもただのお店じゃありません ⬇️⬇️⬇️
なんと『細雪』の生みの親、谷崎潤一郎に所縁(ゆかり)のあるこんなとこ ⬇️⬇️⬇️
ちなみにこのレリーフの文字をしたためたのは谷崎の奥様の「松子」。
『細雪』の次女・幸子のモデルでもある方です。
そして僕がお世話になっていた邦楽器店「ばち英」さん ⬇️⬇️⬇️
僕の三味線の皮貼りもやって頂きましたが、先年に店をたたんでしまいました。
なんとも淋しいです。
史跡とは関係なく、前からずっと気になってた看板。⬇️⬇️⬇️
書体がなんとなく「さだまさし」を意識してる気がするんですよね。
ファンなのかなぁ???
恐らく一切関係ないと思われます。
千秋楽には「大入り」も頂きました!
せっかくなので酒友である石塚公昭さんの作品「谷崎潤一郎」と ⬇️⬇️⬇️
ちなみに谷崎は人形、背景の樹は1億を下らない盆栽。
それを陰影を消す撮影手法で日本画のように仕上げているのです。
すごいでしょ!
すでに『怪人と探偵』公演用に乱歩の写真も頂いてますが、
それはまたの機会に!!!
そして最後はこれ ⬇️⬇️⬇️
千穐楽の幕が無事りて、舞台上で手締めをした後の写真。
僕はすでに私服!
毎回1幕と3幕は袖から見守っていましたよ!!!
『細雪』で出逢えた仲間に感謝!
そして明治座に足を運んでくださった皆さんに感謝!!
本当にありがとうございました!!!